台湾の語学学校NO.1 師範大学をおすすめできる理由 約1年通ってみて気づいたメリットデメリット
こんにちは、ひぼたんです
今回は私が以前、11ヶ月間お世話になった台湾師範大学の語学学校についてお話しします。
「台湾の言語学校ってたくさんありすぎてどれを選べば良いかわからない。」
「師範大学の語学学校って日本人に人気らしいけど実際どうなの?」
「学校の雰囲気とか、システムもよくわからない。」
この記事を読むことで以下の情報を知ることができます
- 台湾師範大学付属の語学学校の歴史や特徴
- 実際に約1年通った日本人のリアルな感想
- 師範大学の語学学校に通うメリット/デメリット
- どんな人におすすめか
下の目次から気になる項目に飛んでください!
師範大学の語学学校(MTC)について
歴史、立地
国立台湾師範大学(こくりつたいわんしはんだいがく、英語: National Taiwan Normal University、公用語表記: 國立臺灣師範大學)は、台北市大安区和平東路一段162号に本部を置く台湾の国立大学である。1922年創立、1946年大学設置。大学の略称は台師大、NTNU。
教育、文、理、芸術、科技、運動、音楽などの8つの学院(学部)と28の学科、24の単独の設置の研究所(大学院)を設け、中等教育を担当する教員育成に主眼を置いているが、外国人留学生を対象にした中国語教育機関である国語教学センターも設置されている。
歴史
国立台湾師範大学(NTNU)は1922年に創立されましたが、実際に今の台湾師範大学の名前になったのは1967年です。意外と最近ですね。
言わずと知れた教育NO.1の学校であり、台湾師範大学は今までたくさんの先生を生み出してきました。教師を目指す人がたくさん集まる大学です。
そして今回のメインである語学学校(国語教学センター/MTC)は、1956年に成立し、台湾で最大の中国語語学センターです。毎学季(1学期3ヶ月)80か国から約1700名の学生がここで学習しています。
立地
MTCの住所は、台灣台北市大安區和平東路一段129號博愛大樓です。
台北の都会の中にあり、付近には師大夜市という夜市もあります。
これらは捷運(地下鉄)の駅ですが、他にも通学方法はバス、YouBikeなどがあります。
また、付近に大安森林公園という大きい公園があり、散歩やジョギング、鳥鑑賞などができます。
学費、コース
学期クラスの授業は、レギュラークラス、インテンシブクラス、個人クラスがあります。
今回は留学する方の大部分が受けるであろう、レギュラークラスとインテンシブクラスについて詳しく解説していきます。
二つのクラスの違いは、
レギュラークラス:1日2時間、学費安い、のんびり和やか
インテンシブコース:1日3時間、学費高い、真面目にしっかり
大雑把に説明するとこんな感じです。
クラス人数
クラスの人数は、2パターンあります。
A:6~10人
B:13~20人
クラスの人数(AかB)とクラスの種類(レギュラーかインテンシブ)を申請する際に自分で選択できます。それぞれの組み合わせで合計4パターンですね。
レギュラークラス
【学費(3ヶ月)】 A(6〜10人):29,100元、B(13〜20人):21,600元です。
日本円にすると、A:116,400円、B:86,400円くらいです。(4円/元)
【特徴】 1日2時間の授業+週5時間のラージクラスor図書館(ラージクラスについては後ほど詳しく説明します。)
クラスの雰囲気が和やかで、適当な人、やる気、モチベの高くない人も一定数存在する。
教科書1冊目の最初から始めた場合、4学期(1年)で最終的に3冊目の後半まで進みます。
インテンシブクラス
【学費(3ヶ月)】 A(6〜9人):39,600元、B(13〜20人):28,800元です。
日本円にすると、A:158,400円、B:115,200円くらいです。(4円/元)
【特徴】 1日3時間の授業(ラージクラスに参加可能だが必須ではない)
クラスの雰囲気は和やかで、経済的に余裕のある大人や落ち着いた人が多い。クラス全体の勉強に対するモチベーションはレギュラークラスに比べると高め。
宿題や課題が多い。授業の進行速度が早い。
教科書1冊目の最初から始めた場合、4学期(1年)で最終的に4冊目の後半まで進みます。
レギュラー/インテンシブまとめ
引用元:https://mtc.ntnu.edu.tw/jap/course-seasonal-Introduction.html
選べる時間帯は上記のようになっており、初心者レベルの方は10:20-12:10 の時間帯が選べないようになっています。
個人的な意見としては、自分で学習できる(独学の方法がある程度わかる)人はレギュラーコースで十分だと思います。なぜなら後ほど紹介するラージクラスで十分に面白い活きた中国語を学べるし、結局は自学できるかどうかで今後の中国語能力の伸びは変わってくるからです。
進むスピードが遅いのが嫌な場合は自分で予習して、学期が変わる頃に先のクラスへ行くことができます。(飛び級できます)
飛び級についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、興味があれば読んでみてください。
インテンシブクラスの魅力的なところは、授業のスピードが早く、クラスメートも真面目な人が多いのでよりモチベーションにつながったり、自習しなくても毎日の課題などで自然と勉強時間が増える点です。
以上を表にまとめるとこんな感じになります。
(スクロールできます)
良い点 | 悪い点 | こんな人におすすめ | |
レギュラー |
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インテンシブ |
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ラージクラス(大班課)ってなに?
MTCの特色でもあるラージクラスは、レギュラークラスに通う人なら毎月決められた時間通わなければならない追加の授業になります。
多種多様な授業があり、どれも特徴的で面白いです。
また初級〜上級まで幅広いクラスがあり、誰でも参加することが可能です。
初級のクラスだと、「漢字の成り立ち」「発音強化」「入門レベルの中国語」「初心者向けの会話」
中級以上になると「中級会話」「中国語の歌」「中国語映画」など、他にも台湾語や台湾の文化、歴史、イベントなどについてみんなでディスカッションするようなクラスもあります。
こんな感じでほとんどのラージクラスで授業中に使われたpdfがもらえる(QRコードからダウンロードできる)ので、家に帰ってからの復習にも使えて便利です。
このpdfは「台灣好好玩(二)」という授業で実際に使われたものになります。
この授業では実用的な中国語を単語、文法、対話、理解、練習を通して身につけることができます。
使用する主な教科書
師範大学の語学学校(MTC)では主に當代中文課程シリーズを使います。
この教科書は(というか台湾で使われているほとんどの中国語教科書は)ここ、台湾師範大学で作られています。
台湾の中国語教科書でよく使われているのが「實用視聽華語」と「當代中文課程」です。
どちらも師範大学が作成したものですが、當代中文課程は2015年に出版されたより新しい、次世代型の教科書になっていますので、特にこだわりがなければこちらを選んでおけば間違い無いと思います。
教科書が厚く重いのでクレームが多かったのかもしれないですね
旧版の1冊分が新版だと3冊に分けられています。
内容は同じなのでどちらを買っても問題ないです。これは個人のお好みで^^
持ち運ばないのであれば旧版のもので十分だと思います。
【旧版↓】
【新版↓】
特徴
次はMTCの特徴について解説していきます。
悠遊卡(ICカード)付き学生証
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/悠遊カード
悠遊卡とは台湾で最もよく使われているICカードです。
日本でいうSuicaやICOKAのようなものですが、学生証がそれになっています。
これは他の語学学校にはなく、師範大学の語学生のみ受け取ることができます。
一体型になっているので、それだけでも結構便利なのですが、悠遊卡に学生証機能が付くことで、それを使うとバス乗車料金2割引、乗継料金6元(約24円)引になります。
他の語学学生でも学生証を持って行ったら駅で購入することができますが、使用時は常に学生証を一緒に携帯しなければなりません。
細かいクラス、レベル分け
台湾の語学学校の中で最も学生数が多い台湾師範大学MTCならではの特徴ですが、クラス数が多く、そのレベルも細かく分けられています。
大体教科書の4課(4Lesson)ごとにクラスが分けられているので、ほとんど同じレベルのクラスメートと一緒に授業を受けることができます。
また、最初に授業を受けてみて、レベルが合わないと思ったら最初の1週間の間にクラス替えすることもできます。
多種多様なクラス、アクティビティ
さすが師範大学といったところでしょうか。
先ほど紹介したラージクラスもただ勉強というより、楽しみながら勉強できる用に工夫がされており、大変参考になります。(教師目線で授業を受けていました)
アクティビティもよく開催されていて、7階には常にポスターが貼られていました。
例えば遠足が定期的にありますが、費用が安く便利なので機会があれば参加した方が良いです。
私は学校のバス、お昼ご飯のパン、博物館のチケットも込みでたったの200元で基隆に行きました!基隆の観光もできて他の学生たちとも交流できて一石三鳥くらいの遠足です
また、賞金が出る試合も開催されており、中国語の歌や早口言葉など、個人戦と団体戦もあったりなかなか面白いですよ。賞を取れなくても参加するだけで良い経験になります。
師範大学の学生と言語交換
言語交換に興味があってもどうやって相手を探せば良いかわからないという人には、とても良い制度があります。
昔は7階の掲示板に紙を貼って募集していたらしいですが(アナログなのも良いですね)
今ではQRコードを読み取って自分の情報を入れれば学校側が相手とマッチングしてくれます。
これはいつでもできるわけではなく、毎学期の初めの方で期間が1〜2週間ほどなので気をつけてください。
期間中、言語交換はこちらのリンクから登録することができます。
ここから登録しなくても、先生がQRコードを持ってきて教えてくれたりします。
もしリンクが確認できない場合はMTCのホームページや7階の掲示板を見て確認してみてください。
私はこのシステムで知り合った言語交換の友達と日本に帰ってきた今でも仲が良いです
たまにマッチングして連絡しても返信が来ない場合もあるそうなのでその際は次学期にまた挑戦してみてください。
師範大学の語学学校に通ってみた感想
私が語学学校を選ぶ上で重視したこと
実は最初、私が語学学校を探す際に希望したポイントは
- 学費が安い
- できれば台南
- 日本人が少ない
いやいや、師範大学全然当てはまってない!!
はい、そうなんです。
ただこれらの条件が当てはまる語学学校を見てみると、授業の質や留学生のサポート体制、クラスやアクティビティが少なかったり色々と不安な面が多かったのです。
台湾に留学するのだから、日本語に触れず過ごしたいとも思っていましたが、結果師範大学に日本人がいたおかげで色々と本当に救われることが多かったです。正直日本人がいるかいないかなどの周囲の環境で言語力は変わりません。結局は自分の努力次第です。
台南は家賃も安く気温も暖かくて住むにはぴったりの場所だと思ったのですが、そういった理由で台北に住むことに決めました。
台北は本当に便利で何でもできるなって感じです笑
ただ、やっぱり台北の冬はずっと雨が降っていて鬱になったので冬だけでも台南に住みたい。。。
もっと重視したこと↓
- 授業の質
- サポート体制(初めての留学で不安なので)
- 安心感
- 自分のレベルにあったクラス
- アクティビティなど
本当に師範大学を選んでよかったと思っています。特にこのサポート体制が整っている点で救われました。
私は当時華語文奨学金の受賞者だったので、コロナ禍でも特別に入国できるようになりましたが、特例なので学校側とのやりとりや連携が必要になってきます
そんな中で奨学生用に入国までのロードマップをpdfにして渡してくれたり、質問にも日本語で対応してくれたりと安心感がありました
他の語学学校の生徒で、学校側との連携が取れずホテルの手続きがうまくいかなかったり苦労してる人を見ました。師範大学はそういった面でさすが留学生慣れしているな。といった感覚です。
師範大学に通うメリット
師範大学に通うメリットはたくさんあります!
ここにある全部を説明していないので、また今度記事にさせていただきます。
師範大学に通うデメリット
反対にデメリットもあります。
最後頑張って出したトイレットペーパーが流せないという点ですが、流せる語学学校あったら教えてください笑 ちょっと気になります。
日本人留学生は癖がついているので最初は間違ってトイレットペーパーを流しちゃうと思います。
私も何度か流しちゃいましたがつまらなかったのでよかったです
師範大学はこんな人におすすめ
以上をまとめて、師範大学の語学学校(MTC)はこんな人におすすめです!
いくつ当てはまりましたか?
全て当てはまった方はもう語学学校の選択肢は一つですね。
逆にこんな人にはMTCをおすすめしません。
最後に
私は当時「師範大学はみんなが通っているので逆にマイナーな所に飛び込んでみたい」という気持ちがありましたが、師範大学に通ってみて、なるほど人気なのには理由があるな。と深く実感しました。
私は挑戦しませんでしたが、師範大学ではなく日本人のもっと少ない場所、マイナーな場所へ行きたいという方がいましたら、ぜひ挑戦してみてください!それもきっと良い経験になると思います。
結局は学校どうのこうのではなく自分がそこでの学校生活をどうするか。ということが留学生活において大変重要になってくると思います。
その語学学校の良さを最大限に活かし、自分自身のパワーを発揮してください。
皆さんの語学留学生活が良いものになることを祈っております。
最後までご覧いただきありがとうございました
コメント、質問ございましたら下のコメント欄からお待ちしております
また次の記事でお会いしましょう